僕だけがFGOをやらないLINE

こんにちは。マルコです。

 FGO、三周年&水着ガチャで盛り上がっているようですね。私はFGOをプレイしていないので、Twitterの様子や、友人達の反応を見ての推測です。
 ほら丁度、これを書いている間も私のスマホから、友人達のガチャ報告通知がひっきりなしに来ています。その友人達と明日は旅行を控えているわけですが、ふと書きたいことが見つかり、荷造りの手を止めPCに向かっている現状です。

・最初は好きじゃなかったFGO

 FGO、ぶっちゃけると最初好きじゃなかったのですよ。

 そもそも私がガチャのあるゲームを、「ゲーム」として認めてなかった偏屈な部分があり、Fateの新作がガチャありきのソシャゲと聞いた時も、「またガチャか。ほんと最近ガチャゲー多いな」ぐらいの感想でした。

 で、リリースして直ぐに、やれ「2分間しか遊べなかった」やれ「メンテ・バグが異常に多い」等、色々だらしない部分ばかり情報が流れ込んできて、

(ああ、やっぱりガチャでお金取ろうとするゲームってのはそういうとこ甘いんだよな…)

とまぁ、ゲーム玄人ぶった斜に構えた感想を抱いてました。

 そして、その年の年末から年明けにかけての、グラブルのアンチラ騒動もあり、やってない部外の人間である私としては(やっぱガチャのあるゲームはやらない方がましよな…)という考えを強める結果にはなったのです。

 そんな事を当時思っていたもので、高校の頃の友人達がFGOを始めたと聞いた時も、面と向かって言う事はありませんでしたが、(いやぁ、早く時間の無駄だと気付いてくんねーかな)ぐらいの気持ちであり、誘われても私が手を出すことはありませんでした。

・増えていた会話の回数

 ですが、私のソシャゲに対する考えがちょっとづつ変化していったのは、奇しくもそのFGOがきっかけでした。

 FGOを始める以前から、高校で仲の良かった友人達が、なんとなしに作ったLINEグループがありました。作ったとはいえ、お互い道が違えば生活環境や都合も変わるもの。お盆休みと年末に飲みに行く相談か、1か月に1回ぽつぽつと会話のやりとりが起きるだけでした。

 が、FGOを友人たちが始めてから段々と会話の回数が増えていくのを感じました。効率の良い周回方法。どのサーヴァントが好きか。フレンド鯖変更のお願い。そして…

大 本 命 ガ チ ャ ス ク シ ョ


 これほど盛り上がる話題もそうそうなかったですね。人はガチャを引く時、ヤクでもキメてるような脳内物質が出るのでしょうね。皆めっちゃハイテンションでした。はたから見ると怖いぐらい。

 まぁそんな感じで年がら年中LINEグループトークFGOの話してましたね。そりゃ年がら年中何かしらのイベントか新規ガチャがあるのだから当たり前なのですが。
 
 当然やってない私からするとあまり面白い気分ではありませんでした。なにせ友人達が自分の知らない話で年中盛り上がってるのですから。「じゃあ自分も始めればいいじゃん」というのは尤もで、私もそう考えたのですが、やはりどうしてもガチャのあるゲームに抵抗があり、FGOを始めることはありませんでした。
 ただ一つ情けない真実を自白すると、キャラはめちゃエロくて好みだったので、当時からTwitterFGOのエロ絵だけはRTしてました。(後にこの事を友人の一人に『FGOにち〇こだけ突っ込んで満足する男』と揶揄されるのですが、正直ぐうの音も出なかった。)


 が、この会話の多さは全く悪いことは引き起こさず、寧ろ私にとっても良いことが起きました。


 フレンドのin率から、日々の忙しさがなんとなしに分かったり、お互い大体この時間にいるんだなという大体の生活リズムの把握。そして、会話の流れから一緒に遊ぶ約束が生まれる等々。一時期疎遠になりかけた縁が吹き返したのです。私が疎ましく思っていたソシャゲのお陰で。我々の友人関係の復帰に、FGOがどれだけの影響があったか正確にはわかりません。FGOがなくとも関係は続いていたでしょうし、年に1回集まって飲むぐらいはこれからもしていたかもしれません。ですが、この会話の頻度を上げてくれたことに関しては、少なくとも無関係ではないと私は確信します。

・ソシャゲは真に「ゲーム」だった

 思い返すとその友人達とは、かつて同じオタク趣味で繋がった仲でした。

 学校が終わればデッキを掴みカードショップに行き、夜遅くまで遊戯王をしていた。動画サイトで面白い動画が上がれば、翌日学校で「あれ見た?あれ見た!」と感想を言い合う。モンハンの新作が出れば、皆でマックに行き、空になったドリンクSの容器を吸うふりをしながら、PSP片手に何時までも粘っていた。(私モンハン持ってなかったので一人でソフトクリーム食べてたけど)

 そんな繋がりで生まれた縁だから、環境が変わり昔のように気軽に遊戯王が出来るわけでもなく、趣味が変わりお互い見る動画やゲームが変わっていけば、その縁が薄くなりかけるのは当たり前でした。当時の私は上手く言葉には出来なかったもの、何もしなければ必然的に起こる、その当たり前の現象に、鈍い悲しみと寂しさをなんとなしに感じており、また昔のように友人達と、同じゲームや同じコンテンツで盛り上がりたいと考えていました。

 私にとって、「ゲーム」というのは、【会話のきっかけ】であり、【コミュニケーションツール】であり、【共通の話題】でもある、そういう「人と付き合う上での道具」だったのです。
 
 その昔Twitterで「ジャンルが違う人同士でも、大抵グラブルFGOの話題振れば話が繋がるから楽になった」のような旨のツイートがバズっていましたが、私もまったく同感であり、なんなら今現在Twitterにいるアニメ・ゲームオタクを限定していうなら、FGOグラブルの知識はオタクの義務教育」そんなレベルにまで認知度が高まっていると感じます。

 これは、直に合わないと対戦出来ないアナログカードゲームや、持っている機材や環境によって幅が左右するコンシューマーゲーム・PCゲームと違い、だれでも・いつでも持っているスマホで遊べるという強みを持つ、ソシャゲだからこそ出来た認知度の高さだと考えます。
 
 私の友人関係は、そんな爆発的認知度を誇るゲームの登場によって、消えかけていた共通の話題というものを提供され、多少なりとも救われており(と私は思ってる)、例え巷で言われているように「ゲーム性が薄い」「バグやメンテが多い」「課金システムがえぐ過ぎる」「宝具スキップ出来ない」等々、ゲームとしては認めるのは難しい出来のものだとしても、私にとっては皆で話題が共有でき、新しいイベントが来る度会話のきっかけになる可能性があることから、「ソシャゲは真に【ゲーム】である」であると、感じるようになったのです。

FGOはやらないけど、FGOは続いてほしい

 ここまで読んでくれた方、「これだけ持ち上げてんだから『私もFGO及びソシャゲを始めようと思う』で〆るのかな」と想像されるかもしれません。ごめんなさい。FGOを含めソシャゲはやりません。

 私は確かにソシャゲの重要性に気づき、その便利さにも理解は及ぶようになりましたが、それはそれとして私がそのゲームで遊ぶかはまた別問題なのです。やっぱりガチャっていうものにはいい印象がないのは変わりがありませんし、何より自分自身ソシャゲというものにそもそも向いていないのです。

 ポケ森・̪シノアリス・モバルガ…色々ソシャゲを触ってみましたが、こうスタミナやデイリーミッションに日常生活が制御される感覚がどうしてもダメでした。これっばかりは向いてなかったとしか言いようがありません。許してください。

 ただ、もう私は昔のようにFGOとかはようやめーや」なんてことは思いませんFGO、このゲームのお陰で私達友人関係に3年もの話題を提供してもらい、酒の肴にさせて頂きました。そこに対する感謝は、私の認識を「ソシャゲとかクソだわ」から「まぁソシャゲって形のゲームがあってもいいよね」と丸めるぐらいには十分なものでした。

 彼らはFGOに金を突っ込む。私はFGOにち〇こだけ突っ込む。そうやって棲み分けたらいい。

 願わくば彼らが愛するFGOが、これからも長く続いてくれるように。そして出来ることなら、彼らの旅行移動中のイベント周回が少しでも楽になるよう、ロード時間の短縮と宝具スキップの実装がされることを祈りながら、私は荷造りを再開するのでした。

 ではまた。